2021/04/16(金)

ホール&オーツ80年代快進撃の直接的きっかけとは…

 今からちょうど40年前、1981年4/18付ビルボードのシングル・チャート「Hot 100」にて、1位に輝いていたのがDaryl Hall & John Oates「Kiss On My List」!!!
 前週4/11付からトップに立ち、結果として3週連続1位、今振り返ればホール&オーツ(H&O)にとっては結構エポック・メイキングなヒットだった作品だったのではないでしょうか。初期のころはArif MardinやTodd Rundgren、そしてChristopher Bondをプロデューサーに立てて、「Sara Smile」(76年4位)でようやくブレイク。77年には初ナンバーワン「Rich Girl」(77年1位)を放って、ヒットチャートの常連へと成長したH&O。前々作『Along The Red Ledge』(78年)、前作『X-Static』(79年)ではDavid Fosterをプロデューサーに据えて勝負に出ていましたが、「It’s A Laugh」(78年20位)、「Wait For Me」(79年18位)というトップ40を輩出したものの、決定的トップ10クラスのヒットが生まれずにいたわけです。初心に戻ってセルフ・プロデュースに徹したアルバム『Voices』(80年)から誕生した、久しぶりのナンバーワン・ヒットが「Kiss On My List」でした。
 とはいっても『Voices』のスタートは決して順調だったわけではありません。第1弾シングル「How Does It Feel To Be Back」(80年30位)が、まさかの最高位30位。もちろんトップ40入りは立派なヒットですが、鼻息荒い新作アルバムからのファースト・シングルが最高位30位…当時のH&Oの立ち位置からすると、“うーん、躓いたかな”という印象でした。続く第2弾シングルで起死回生を図ったのですが…そのシングルはライチャスの珠玉のナンバーワンヒットのカバー「You’ve Lost That Lovin’ Feelin’」(80年12位)!それなりのヒット感は植え付けたものの、トップ10入りはせず、このアルバムからのシングルヒットはこんなものかな、という雰囲気が漂ってきたものでした。80年代初頭当時のヒットアルバムからのシングルカット数といえば、平均的には3枚、よほどヒットすれば4枚という時代だったので、次の第3弾シングルで打ち止めかなと、大方の人は思っていたのではないでしょうか。そして第3弾シングルともなると、第1弾・第2弾以上のヒットはなかなか実現できないという現実もあって、せいぜいトップ40入りして、次のアルバムに期待という世間の感触だったような気がします。
 「Kiss On My List」は、そんな中でアルバムからカットされた第3弾シングルでした。もうなんというかポップに振り切ったこの曲をシングルにして…ある種の開き直り感さえをも感じ取れたこの「Kiss On My List」、トップ40入りしてきたときの第一印象は、“おー、これを第1弾シングルにすればよかったのにー”というもの。まあそれこそ結果論になるのですが、こんなストレート・ポップな良い楽曲を隠していたのか、と思ったのが正直なところ。案の定「Kiss On My List」はあれよあれよという間にチャートを上昇、ついにはトップに上り詰めたというわけです。第3弾シングルで1位獲得、アーティスト・パワーの底力をも痛感させていただきました。この曲の1位到達は、あっぱれ/圧巻の一言でしたね。その後異例の第4弾シングルもカット、「You Make My Dreams」(81年5位)は堂々のトップ10(しかも最高位5位!)ヒットとなったのです。そう、粗削りな魅力に溢れたアルバム『Voices』が、名盤となった瞬間でした。
 「Kiss On My List」以降のH&O、80年代後半に差し掛かるまでの期間にトップ10ヒットを連発、我が世の春を謳歌していきます。少なくとも70~80年代においては、アメリカが生んだ最強男性デュオの称号は、H&Oに与えてしかるべきでしょう。快進撃のキックオフは、「Kiss On My List」だったのでした。
(KARL南澤)

<Bar Sure Shot今後のスケジュール>
予定は予告なく変更する場合があります。あらかじめご了承ください。

・4月16日(金)ダスティ・スプリングフィールド、アフリカ・バンバータ&ソウル・ソニック・フォース、小芝風花 三昧
        ~ダスティ・スプリングフィールド生誕82周年(99年没)、アフリカ・バンバータ生誕64周年(4/17)、小芝風花生誕24周年

・4月19日(月)馬(Horse)ヒット、自転車ヒット 三昧
        ~乗馬許可記念日、自転車の日

・4月20日(火)ルーサー・ヴァンドロス、倉沢淳美 三昧
        ~ルーサー・ヴァンドロス生誕70周年(05年没)、倉沢淳美生誕54周年

・4月23日(金)バーブラ・ストライサンド、火(Fire)ヒット 三昧
        ~バーブラ・ストライサンド生誕79周年、消防車の日

・4月26日(月)ドナ・サマー/ブロンディ等、大橋純子 三昧
        ~ジョルジオ・モロダー生誕81周年、大橋純子生誕71周年

・4月28日(水)生稲晃子/おニャン子クラブ、Garden/Yard等“庭”ヒット 三昧
        ~生稲晃子生誕53周年、庭の日(良い庭)

・4月30日(金)ウィリー・ネルソン、ジャズ/フュージョン・ヒット 三昧
        ~ウィリー・ネルソン生誕88周年、国際ジャズデー

・5月4日(火)NYC ピーチ・ボーイズ/クリスマス・エイド等、菊池桃子 三昧
        ~キース・へリング生誕63周年(90年没)、菊池桃子生誕53周年

・5月7日(金)「KARL南澤のブラックミュージックの旅 Vol.14」~1981年編

・5月10日(月)10CC、セックス・ピストルズ、U2 三昧
        ~グレアム・グールドマン生誕75周年、シド・ヴィシャス生誕64周年(79年没)、ボノ生誕61周年
        ジェーン・スー生誕48周年

・5月12日(水)ディオンヌ・ワーウィック等、スペンサー・ディヴィス・グループ/トラフィック/スティーヴ・ウィンウッド、風吹ジュン 三昧
        ~バート・バカラック生誕93周年、スティーヴ・ウィンウッド生誕73周年、風吹ジュン生誕69周年

・5月14日(金)クリーム、ロキシー・ミュージック/ブライアン・イーノ 三昧
        ~ジャック・ブルース生誕78周年(14年没)、ブライアン・イーノ生誕73周年(5/15)

・5月17日(月)ペリー・コモ、山崎ハコ、飯島真理 三昧
        ~ペリー・コモ生誕109周年(5/18/01年没)、山崎ハコ生誕64周年(5/18)、飯島真理生誕58周年(5/18)

・5月19日(水)ザ・フー/ピート・タウンゼント、グレイス・ジョーンズ、トム・スコット 三昧
        ~ピート・タウンゼント生誕76周年、グレイス・ジョーンズ生誕73周年、トム・スコット生誕73周年

・5月21日(金)ノトーリアスB.I.G.、翼(Wing)ヒット 三昧
        ~ノトーリアスB.I.G.生誕49周年(97年没)、リンドバーグ翼の日(大西洋単独横断飛行出発の日)

・5月24日(月)ボブ・ディラン、ラベル/パティ・ラベル 三昧
        ~ボブ・ディラン生誕80周年、パティ・ラベル生誕77周年

・5月26日(水)マイルス・ディヴィス、フリートウッド・マック/スティーヴィー・ニックス、おニャン子クラブ/ゆうゆ 三昧
        ~マイルス・ディヴィス生誕95周年(91年没)、スティーヴィー・ニックス生誕73周年、岩井由紀子生誕53周年

・5月28日(金)グラディス・ナイト&ザ・ピップス/グラディス・ナイト、カイリー・ミノーグ 三昧
        ~グラディス・ナイト生誕77周年、カイリー・ミノーグ生誕53周年

・5月31日(月)ピーター、ポール&マリー、レッド・ツェッペリン 三昧
        ~ピーター・ヤーロウ生誕83周年、ジョン・ボーナム生誕73周年(80年没)


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